お知らせ

「出雲人が語る出雲神話」の英訳サイト、公開します―

このサイトは、『古事記』上巻の大部分を占める山陰・出雲地方を舞台とする神話群を中心に英訳しようとしたものです。英訳は、公開講座で行われた講読(テキストは岩波文庫『古事記』)を元にして出雲神話翻訳研究会が行ったものです(→「椿の道アカデミー」「出雲神話翻訳研究会とは」)。講読の担当者は、出雲の語り部の筆頭、藤岡大拙氏です(→「出雲人藤岡大拙とは」)。

『古事記』が「古代日本人の生活感情や思想や夢」を湛えているとすれば、加えて藤岡氏の解説と講釈には、地元出雲・山陰の、自然、空気、生活環境の感覚が溢れており、現代のわれわれが出雲地方に見る八雲立つ空とそのもとに広がる山々が、そのまま遠く古代神代へと連なるかのようです。

『古事記』の英語訳は、学問的包括的な、あるいは文学的で自由な翻訳がすでに世にありますが、今回の英語訳は、藤岡講読に示された「出雲らしさ」を、訳文とその注釈の中に、何とか表そうとしたものです。講座は今年度も開講され、今回アップする英訳も、本文・注釈ともに準備中のものがまだ多くありますが、これまでの成果を順次公開しながら、今後訳文・注釈の充実を目指して整えて行く予定です。